情報を確認するために Excel ファイルを開いたのに、手癖で Ctrl + S を押してしまい更新日時や内容を汚してしまうことが何度もありました。そこで Windows 11 のコンテキストメニューに「読み取り専用で開く」コマンドを追加し、右クリックから確実に Read Only モードで起動できるようにしました。
読み取り専用エントリを右クリックに追加する
- メモ帳などで新しいテキストファイルを開き、下記の内容を貼り付けます。
Excel.Sheet.12は.xlsx用、Excel.SheetMacroEnabled.12は.xlsm用です。EXCEL.EXEのパスは Office のバージョンに合わせて必要なら書き換えてください。
Windows Registry Editor Version 5.00
[HKEY_CLASSES_ROOT\Excel.Sheet.12\shell\OpenReadOnly]
@="Excelを読み取り専用で開く(&R)"
"Icon"="C:\\Program Files\\Microsoft Office\\root\\Office16\\EXCEL.EXE,0"
[HKEY_CLASSES_ROOT\Excel.Sheet.12\shell\OpenReadOnly\command]
@="\"C:\\Program Files\\Microsoft Office\\root\\Office16\\EXCEL.EXE\" /r \"%1\""
[HKEY_CLASSES_ROOT\Excel.SheetMacroEnabled.12\shell\OpenReadOnly]
@="Excelを読み取り専用で開く(&R)"
"Icon"="C:\\Program Files\\Microsoft Office\\root\\Office16\\EXCEL.EXE,0"
[HKEY_CLASSES_ROOT\Excel.SheetMacroEnabled.12\shell\OpenReadOnly\command]
@="\"C:\\Program Files\\Microsoft Office\\root\\Office16\\EXCEL.EXE\" /r \"%1\""
- 文字化けを防ぐため、必ず Shift-JIS (ANSI) で
excel-readonly.regなどの名前を付けて保存します。 - 保存した
.regファイルを管理者権限のユーザーでダブルクリックし、レジストリ取り込みを許可します。 - 任意の
.xlsx/.xlsmを右クリック → 「Excelを読み取り専用で開く(&R)」を選ぶと Read Only モードで起動します。
※ Windows 11 の新しいコンテキストメニューでも、Shift + F10 もしくは「その他のオプションを表示」から同じエントリを呼び出せます。
削除用の .reg も作っておく
運用してみて不要だと感じた場合に備え、削除用スクリプトも一緒に保管しておくと復旧が一瞬で済みます。保存形式は追加時と同じく Shift-JIS です。
Windows Registry Editor Version 5.00
[-HKEY_CLASSES_ROOT\Excel.Sheet.12\shell\OpenReadOnly]
[-HKEY_CLASSES_ROOT\Excel.SheetMacroEnabled.12\shell\OpenReadOnly]
こちらもダブルクリックして取り込めば、コンテキストメニューから該当のエントリが消えます。regedit を開いて手動で消すよりも安全で、万一別PCに設定をコピーしたいときも追加用と削除用の 2 ファイルを持ち歩くだけで済みます。
運用メモと注意点
EXCEL.EXEの場所が違う Office (例: 32bit 版や Click-to-Run 以外) を使っている場合は、実際のパスを確認してから書き換えてください。.xls(古いバイナリ形式) も対象にしたい場合はExcel.Sheet.8に同じエントリを追加します。.regを UTF-8 のまま保存すると日本語の値が文字化けして取り込みに失敗するので、Shift-JIS で保存することを忘れないようメモしておくと安心です。- 取り込み後にファイルを右クリックして「Excelを読み取り専用で開く(&R)」が見えない場合はサインアウト or エクスプローラーの再起動 (
taskkill /f /im explorer.exe) を行うと反映されます。
コンテキストメニューからワンクリックで読み取り専用にできるようになり、誤って上書きする不安がなくなりました。情報参照用に Excel を開くことが多い方は、追加用と削除用の両方の .reg を Shift-JIS で保管しておく運用をおすすめします。